フィリピン日系企業リスト
フィリピンに進出する日系企業のうち、これまではサービス系のアウトソーシングなどバックヤード系の仕事、あるいは生産拠点として活用する例が多かったのですが、近年の特徴としてフィリピンを市場として捉え、現地で収益を上げる企業が増えています。代表的なものでいくとファミリーマートやユニクロ、これらは現地で店舗を展開していて、収益を上げ始めています。飲食系においても和民や牛角など、日本でも馴染み深い店舗がフィリピンで展開しはじめました。これらは現地の方をビジネスの対象と捉えているもので、これまでになかった進出の形です。
工業拠点として捉えている企業のうち大手は三菱や丸紅、伊藤忠などが該当します。これらの企業はフィリピンだけではなく世界各国に拠点を持っている企業です。ただ、フィリピンにおいては各企業が現地に工業団地を敷くなど、インフラ面から深く開発に関わっているケースが多く、現地の方にとってもなくてはならない企業になっています。メーカーとしてはエプソンやキャノン、ブラザー工業や村田製作所が進出しています。
また、自動車の分野では生産と同時に現地で販売する体制も整いつつあります。トヨタ、三菱自動車、日産自動車、ホンダなどの大手自動車メーカーは生産体制を構築しながら販売網も整備しつつあります。フィリピンでのビジネスに関しては進出している企業の70パーセントが黒字化しているという状況と、内需がさらに伸びることが予測されているため、今後も進出は加速すると考えられます。
年収・月収はどれくらい?給料は安い?
フィリピンで仕事をする場合、日系企業であれば月収、年収共に日本で働いた際の給与と大差ない条件で就労することも可能です。現地採用か駐在員としての採用かでも多少給料が異なってきますが、条件的に有利なのは駐在員として働く方法です。日本で本来もらえる給料と同じか、6分の5ほどの割合の額を得ることが可能です。加えて社用車での送迎が存在したり、広い社宅を支給されたりと、待遇的には日本での勤務を上回ることも多く、物価も遥かに安いため、相対的には相当好条件での就労になります。
例えばシステム関係の仕事に就き、システムエンジニアとして勤務する場合などは40万円から50万円の月収というように日本での勤務と変わらない金額を得ることが可能なのですが、フィリピンでの可処分所得は日本での暮らしと比較にならないほど多くなります。円で支給される場合、限定的にフィリピンに駐在する際などはその間にしっかりと蓄財することが可能です。
システムエンジニアなどの専門職ではなく、コールセンターなどで現地の方を束ねる現場リーダーとして勤務した場合は20万円前後が相場です。日本ではそれほど高い給料ではありませんが、現地ではとても高給です。他にも旅行代理店の駐在員や工場系の現場管理など、駐在員系は日本での給与水準と同等です。これが現地採用であれば同じ仕事でも日本円にして半額水準に落ち込む例もありますので、求職の際にしっかりと考えることが必要になります。