サービス業の発展と国民の生活向上

フィリピンの主要産業は農林水産関係です。実に全就労人口の3割の方が、農林水産に関わる仕事に就いています。これは大小さまざまな島国で構成されていることと、熱帯雨林などの自然が色濃く残っていることが大きく影響しています。脈々と受け継がれてきた土地を活かした産業であり、同時に文化を形成してきたものでもあります。農業、林業、漁業のどれをとっても近代化した効率的な運営とならんで伝統的な方法を受け継いでいるものが多く存在しています。

この土着の産業に加えて、近年では外国の大手がアウトソーシングする先としても注目され、サービス業が急速に発展しました。コールセンターなど、人的リソースがかかる仕事に関するものをフィリピンに集約し、コストを削減するという大企業が増えています。このようなことに関わるサービス業は全就労人口の半数以上が就いています。このことに関連した仕事に就いている方々は、大手の資本で近代化されたオフィスで働いています。

フィリピンの経済は緩やかに上昇を続けています。また、世界経済に左右されにくい体質でもあることも起因しています。世界経済に影響されないというのは、フィリピンは他の東南アジアの国と比較して輸出が少ないから、ということが理由として挙げられます。ただ、その分成長が緩やかでもあるのが特徴です。景気は決して悪くはないですが、タイやマレーシアのような華やかさにはやや欠けます。ただ、自然溢れる国土と人情味にあふれる国民性がずっと維持されていて、今後もマイペースに成長していくことが予想されています。

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